一般健康診断法令○×クイズ(回答)

                                                      池袋労働基準監督署

 みなさん、いかがでしたか。全問正解できましたか。          【全問12問】

 

Q1 定期健康診断は、深夜業など特定業務従事者を除き、毎年1回行っていればよい。

A1 【 × 】

   当該年に1回(昨年は4月、今年は7月、来年は12月)行えばよいのではなく、

1年以内ごとに1回(1年を超えない)行うことが定められています。

   事例⇒毎年1月から12月までの仕事の時間が空いたときに受診させてる会社がある。

   [関係法令  安衛法66条 安衛則44条]

 

Q2 パート、アルバイトは、雇い入れ時健康診断及び定期健康診断を行わなくてもよい。

A2 【 × 】

パート、アルバイトでも、「常時使用する労働者」に該当すれば行う必要があります。

常時使用する労働者とは、次の@及びAのいずれの要件をも満たす者です。
@ 期間の定めのない労働契約により使用される者期間の定めのある労働契約によ 

り使用される者であっても当該契約の更新により1年以上(特定業務従事者あっては6ヶ月以上)使用されることが予定されている者及び当該労働契約の更新により一年以上引き続き使用されている者

A その者の一週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の一週間の所定労働時間数の四分の三以上の者。

[関係法令  安衛法66条 安衛則43条・44条]

[関係通達  平成5年12月1日 基発第663号]

 

Q3 健康診断の費用は、原則、会社が全額負担する。

A3 【 ○ 】

   労働安全衛生法で、事業者(会社)に健康診断の実施義務を課している以上、当然、会社が負担すべきものであります。

   ただし、会社の行う健康診断の受診を本人が希望せず、個人的に選択した健診機関で受診した場合まで、費用を負担する必要はありません。

[関係法令  安衛法66条 安衛則43条・44条]

 

Q4 健康診断は、労働時間内に行わなければならない。

A4 【 × 】

   法令では、「事業者は健康診断を行わなければならない。」と定めているが、実施時間まで規定していない。また、深夜業務従事者は、夜間、健診機関が開業していないため労働時間内に受診することができません。このような場合があることから、必ず労働時間内に行わなければならないということではありません。

なお、労働時間外に行う場合は、時間外手当など問題があることから、労使で協議することになっています。

[関係通達  昭和47年9月18日 基発第602号]

Q5 定期健康診断実施後の二次健診(再検査・精密検査)まで会社が行う必要はない。

A5 【 ○ 】

 会社が行う必要があるのは、一次健診のみです。

なお、「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」により、二次健康診断の受診勧奨等として、事業者は、二次健康診断の対象となる労働者を把握し、当該労働者に対して、二次健康診断の受診を勧奨するとともに、二次健康診断の結果を事業者に提出するよう働きかけることが適当であるとされています。

また、健康診断の結果、当該健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、就業上の措置に関し、その必要性の有無及び講ずべき措置の内容等に係る意見を医師等から聴き、意見に基づいて就業上の措置等を決定する必要があります。

[関係指針  平成18年3月31日(改定) 健康診断結果措置指針公示第6]

 

Q6 雇い入れ時及び定期健康診断の結果については、個人の記録を5年間保存すればよい。

A6 【 ○ 】

 少なくとも、5年間保存すればよいことになっています。

また、記録を保存する場合は、健康診断個人票(様式第5号)を作成することになっています。(法令様式を用いない場合は、様式第5号の内容を満たしていればよい。)

なお、法令に基づく定期健康診断以外(人間ドック、健康保険組合主体の健診など)を労働者が受診した場合は、個人情報の適切な取扱いの関係により、その結果を会社へ報告する必要がないことから、会社が人間ドック等を法定健診とみなして結果を管理する場合は、本人の同意を得たうえで、その結果を会社へ提出してもらう必要があります。

[関係法令  安衛法66条、103条 安衛則51条]

[参 考  健康保険組合等における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン]

 

Q7 労働者が定期健康診断を受診しない場合は、労働者本人が労働安全衛生法違反となる。

A7【 ○ 】

   労働安全衛生法では、労働者も事業者が行なう健康診断を受けなければならないことになっています。

ただし、事業者の指定した健診機関で健康診断を受けることを希望しない場合において、法定健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでないとされています。

[関係法令  安衛法66条第5項]

 

Q8 20歳の者は、肝機能検査等の血液検査及び心電図検査を行わなくてもよい。

A8 【 × 】

   定期健康診断は、原則、法定項目(全11項目)すべてを行う必要があります。

   ただし、医師が必要でないと認めるときに限り、以下の項目について省略できます。

   ・ 身長の検査(20歳以上の者。)

   ・ かくたん検査(@胸部エックス線検査によって病変の発見されない者、A胸部エックス線検査によって結核発病のおそれがないと診断された者。)

   ・ 貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査及び心電図検査(40歳未満の者。ただし、35歳の者を除く。

   ・ 尿中の糖の有無の検査(血糖検査を受けた者。)

   なお、雇い入れ時健康診断は、省略できる項目はありません。

[関係法令  安衛法66条 安衛則43条・44条]

 

Q9 雇い入れ時健康診断は、採用の採否を決定するために会社が行うものである。

A9 【 × 】

   雇入時の健康診断は、採用選考時の健康診断について規定したものではありません。
雇入時の健康診断は、常時使用する労働者を雇入れた際における適正配置、入職後の

健康管理に役立てるために行うものであり、応募者の採否を決定するためのものではあ

りません。

[関係法令  安衛法66条 安衛則43条]

[参考  平成5年4月26日 労働衛生課長事務連絡]

 

Q10 聴力検査は、年齢にかかわらず全員を対象に行う必要がある。

A10 【 ○ 】

    年齢によって省略することはできません。

    なお、45歳未満の者(35歳及び40歳の者を除く。)については、医師が適当と認める聴力検査(会話、音叉など)をもつて代えることができます。

[関係法令  安衛法66条 安衛則44条]

 

Q11 現在、病気治療中の労働者については、定期健康診断を省略してもよい。

A11 【 × 】

    定期健康診断を省略することはできません。ただし、治療の際に行った検査で、定期健康診断項目と同様であり、かつ、その結果を書面にて提出した場合は、当該項目のみ省略することができます。

      [関係法令  安衛法66条5項ただし書き]

 

Q12 労働安全衛生法による胸部エックス線検査は、平成17年4月1日から実施しなくて

もよい。

A12 【 × 】

    労働安全衛生法に基づく定期健康診断では、胸部エックス線検査を省略することができません。

    なお、現在検討中であるが、今後は、40歳以上及び20歳から5歳ごとの節目健診、結核などを発症した場合に二次感染を引き起こす恐れがある学校、福祉施設などを除き、医師の判断により省略することができる予定です。ただし、改正される時期は未定です。

 

定期健康診断の結果報告について

  常時50人以上労働者を使用する事業場は、定期健康診断を行ったときは、遅滞なく、

定期健康診断結果報告書(様式第6号)を、事業場の所轄労働基準監督署長に提出することになっています。なお、事業場とは、企業全体ではなく、本社、支店、営業所、事業所、工場などの単位をいいます。

 [関係法令  安衛法100条 安衛則52条]